現代医学では、同じ病には同じ治療が、違う病には違う治療が行われています。いわゆる、「同病同治」「異病異治」と言われるものです。対して東洋医学では、「同病異治」「異病同治」ということが行われます。何故こんなことが起こるのでしょうか?それは、病ではなく、人に焦点をおいているからです。分かりやすく言うと、同じ病であっても、その人の環境や習慣、発病時期や、その経過時間等によって、証が異なってくるからです。先にも述べましたが、その証により治療を進めていきますので、同じ病名でも治療が異なったり、違う疾病でも同じ治療だったりする訳です。すなわち、証が同じなら治療も同じ、証が異なれば治療も異なるということになります。東洋医学が「オーダーメイド医療」と言われる所以です。